まるっと、ごろっと、ゆるっと

元教員。現無職。33歳女子の公開ブレインダンプ。

居場所が欲しい

昨日、久しぶりに女2人で飲みに行った。 

 

最近、

自分の両親がどうして出会い

自分はどうやって生まれてきたのか

そんな話を父親から聞いたという、

その彼女の話が聞きたかった。 

 

  

゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+

  

 

『家族』

『親子』

この2つのキーワードは、

何かある度にふと私の中でひっかかる。 

    

    

私の両親は、物心ついた頃くらいから

しょっちゅうケンカをしていた。 

   

父親は基本イライラしてるか

あれをやれ、これをやれ、と一方的に指示をしてくる。 

テレビでバラエティを見てると

「そんなバカ番組は見るな」

とテレビを消された。

   

機嫌が悪いと、飼っていた猫を蹴飛ばして歩く、 

そんな父親から愛情を感じたことはほとんどなく、

理不尽な父親が嫌いだった。 

  

    

一方母親は、

人当たりがよく、ひょうきんでいつも笑顔。

それが本来の母親のイメージだ。

 

もともと保母さんをやっていたくらいだから

子どもは大好き。

きっと、私や弟に対しても

こうしてあげたい、あぁしてあげたい

という思いは強かったと思う。

   

実際、小学校6年生までは

夏休みの自由研究とか工作とか

熱心に面倒を見てくれた。

(作るもの、研究するものは母が勝手に決めてたけどw)

  

ただ、絶対に譲れない自分のこだわりが強く

その部分について私が「こうしたい!」と言っても

頭から「ダメ」と言われることが多かった。

  

母親のことは好きだったけど、

相談したいと思うことも

言えないことは多かった。 

   

 

そんな両親は東京でのサラリーマン生活を捨て

山梨という土地で農業を始めた。 

  

沢登りが好きだった2人は、

休日に田舎に行く度に

「こんな田舎で自給自足の生活がしたい」

と思うようになったそうである。 

 

父31歳、母28歳の時に一念発起して移住。 

ただ、移住先で待ち受けてたのは

「お前らみたいな若造に、そんなことできるわけない」

という、冷たい言葉だったそう。 

 

その言葉に火がついた父親は

「何が何でも農業だけで食ってやる!」

と意地になって生活をして行くことになった。 

   

  

おそらく、父親も父親でこだわりが強く

おまけにかなりストイックな体質だった。 

本当に文字通り

朝、陽が昇ってから沈むまで毎日働いていた。 

   

生き物相手だから休みはない。 

自営だからその辺は自分で管理できたはずだけど、

父親は休むことをよしとしなかった。  

   

おまけに、地元の人の声の通り

農業での収入は思うように上がらず

かなりぎりぎりの生活をしてたと思う。 

  

体力的・時間的・経済的・精神的

全てにおいて余裕が無かったのかもしれない。 

 

農業のやり方

お金のこと

私たちのこと

そんなことで本当にしょっちゅうケンカをしていた。 

  

 

その環境にいた私は

とにかく早く家を出たかった。 

そして、大学進学と同時に家を出る。 

  

大学の生活は

親の監視下から離れ、

ヒエラルキーの存在しない環境で

本当にのびのびと自由にやりたいことをやりまくった。 

 

でも、そのときからずっと

何とも言いがたい『寂しさ』を抱えている。 

 

 

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昨日話したその友達は

わずか2歳で両親が離婚し、

祖父母と母親と一緒に暮らしていた。

 

「母親みたいになりたくない」という思いが強く、

私と同じように18歳で家を出ている。

   

その彼女が、父親と話をした時のことを

マズローの5段階欲求説を持ち出して語っていた。

マズローの欲求5段階説【解説】 - NAVER まとめ

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今回、父親から自分の誕生にまつわる話を聞いたことで 

この欲求の下の部分、

そこで抜けていた部分ががっちり埋まって

絶対揺るがない土台のようなものができた気分だ。

 

と。

 

そこは愛情よりも更に下。 

安全の部分だ。 

  

育った頃の家庭環境が

精神的に安心できる場でなかった私たち。 

 

確かに物理的に住める家もあったし、

ちゃんと服は着ていたし、

食べ物はちゃんとあった。 

 

けれど、そこにいて

心から「安心・安全」と思えていたわけではない。 

  

現在生活している感覚で、

「そこはちゃんと足りてるでしょ」

と思ってた部分が、実は満たされてなかったのかもしれないね。

  

と2人して笑った。 

  

 

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彼女と話をしたことで、

私がずっと抱えていた『寂しさ』

子どもの頃に満たされなかった

安心できる居場所を求める感情の表れだったのかもしれない、

と自分の家庭環境を振り返った。

         

何か他のもので埋めようと必死になっても空回りするだけ。

結局その根本と向き合うことでしか埋められないのだ。 

 

 

今週末には実家に帰る。

その時勇気を出して、話を聞いてみようと思う。

 

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